リーダーシップ
リーダーシップ
リーダーシップを発揮できれば、もっと結果を出せるのに自分にはその力があるだろうか?
もしかしたらリーダーシップを強く発揮しなければいけないという風潮があなたを焦らせているのかもしれませんね。
しかし安心していただきたいのが、仕事で求められるリーダーシップは考えと訓練で後天的に身につく技術だということです。
多くの経営者が、グローバル社会において日本が生き残っていくためには、優れた1人のリーダーにすがるのではなく、一人ひとりがリーダーシップを発揮するべきだと語っています。
真に求められるリーダーシップを発揮することが、最大の成果を上げる技術であることは間違いありません。
そこで今回は現代社会を生き抜くために必要な「本当のリーダーシップとは何か?」をひも解いていきながら、リーダーシップを身につける方法をお話します。
今リーダーとしての立場にある方、今後なりたい方、社会人として組織に大きな影響を与えたいとお考えの方は、ぜひ学んでいきましょう。
1.著名人から学ぶリーダーシップ
まずリーダーシップとは何かを知るために、著名人のエピソードから見ていきましょう。
多くのビジネスパーソンから目標とされる著名人のエピソードには、必ず参考にすべきポイントがあります。
1-1.織田信長から学ぶリーダーシップ
自ら目標を設定し、その目標達成のために自ら動くことで、家臣たちの心を掴んだ織田信長は、まさにリーダーシップを発揮することで成功を手にした偉人の1人です。
最も有名なのは「桶狭間の戦い」。2万5000もの兵を率いる今川義元軍に、わずか2000の兵で勝利をおさめました。
既存のルールを壊してでも組織全体のゴールを目指す姿勢が人を動かす
桶狭間の勝利の裏には、目先の利益にとらわれず、目標達成に向けて組織がひとつになるように指示をするという信長の強力なリーダーシップがありました。
まず当時の戦では当たり前だった戦利品を奪う「分捕り」と、強い兵の証である「首をとる」という行為を禁止しました。
さらに、周りの兵を多く倒すことではなく「今川義元を討つ」という1点に絞らせました。
そして目標を達成すれば「全員が尾張の英雄として末代まで語り継がれることになる」という新たな“報酬”を掲げました。
目先の利益ではなく末代まで続く栄誉という高い報酬を提示することで、家臣の価値観を変え、成功へ導きました。
1-2.小泉純一郎から学ぶリーダーシップ
「自民党をぶっ壊す」と公言して、選挙戦での自民党の歴史的な大勝利を牽引した小泉純一郎氏。
その圧倒的な人気の理由は「何かを変えてくれるかもしれない」という期待を国民に抱かせた点です。
強い信念が人を動かす
小泉氏の信念を貫き通す姿に国民は大きな期待を寄せませした。
さらに、多くの国民が描く既存の政治家像を覆したことも、大きな力を集めました。
というのは、首相とは多くの政治家にとっての目標でありゴールなので、普通の政治家なら、首相の座に1日でも長く居座るために画策するというイメージがあります。
しかし、小泉氏は首相というポジションを「目標達成のための手段」としか捉えていないように見えました。
いつの時も信念を貫き、自分が政治人生をかけた目標を見据えて行動しているように見えたということです。
象徴的なのは、郵政民営化法案が参院で否決された時のことです。
小泉氏は解散というバクチに出ます。国会ではなく、国民に信を問うたのです。解散などせずに民営化の失敗を参院に押し付ければ、自分は首相の座に居座れるにもかかわらず、小泉氏は自分の掲げた目標達成のために賭けに出ました。
その覚悟に国民の心は動いたのでしょう。
「信念を貫くために突き進んでいく」というリーダーシップを小泉純一郎から学べます。
1-3.稲盛和夫から学ぶリーダーシップ
京セラ・第二電電の創業者である稲盛和夫氏は、多くのビジネスパーソンから尊敬される経営者の代表格です。
2010年からは日本航空の再建に向けて会長に就任。無給で引き受けたことは大きなニュースになりましたが、さらにわずか数年で驚異的なV字回復を実現したことでも話題になり、さらに多くの経営者の目標の存在となりました。
リーダーには謙虚な姿勢が必要
稲盛氏は数々の著書を出しており、リーダーシップ論も多く語っていますが、中でも「リーダーは常に謙虚でなければならない」という考えが根本にあるように思われます。
経営者という立場だからといって決して驕らず、自分が主役だと勘違いしないということを伝えています。
権力や地位を得た途端に傲慢になってしまう人は往々にして「自分が得をしたい」「自分が金儲けしたい」と自分を基準に考えてしまいがちですが、利己の欲望は抑え、集団のために謙虚な姿勢で尽くすことが大切だと言っています。
その姿勢からわかるように、小集団による管理会計手法をとり現場に権限を与えるアメーバ経営に代表され、どんな時でも現場が主役であるという意識で経営をされています。
結果、社員に当事者意識が生まれるため、社員が自主的に動くようになったということです。
日本航空の再建では、自ら現場に足を運び「あなたたちの力で企業は変えられる」ということを説きながら、社員を鼓舞したといいます。
仕事の意義を説き、高いビジョンを掲げて共有することで、社員は自らコスト削減に向けた工夫をするようになったそうです。その結果が驚異的なV字回復となりました。
2.リーダーシップとは何か
リーダーシップとは何かをひも解いていきましょう。
リーダーシップの本質を理解することで、目指すべきリーダー像が見えてきます。
古代ギリシャ時代から続くリーダーシップ理論の変遷から、誤解されがちなリーダーシップ、さらには現代に求められるリーダーシップ像を見ていき、真のリーダーシップとは何かを考えていきましょう。
2-1. リーダーシップ理論の歴史と流れ
ここでは簡単にリーダーシップ理論の変遷をご紹介します。
古代ギリシャ時代から1940年代まで主流だったリーダーシップ特性論
カリスマ性などの先天的な要素が必要であるという理論のもとになっている考え方です。
優秀なリーダーには特性があるという仮説を前提にした理論ですが、特性があるにもかかわらずリーダーとして成功しないケースが見られ、少しずつ廃れていきました。
1940年代後半から台頭したリーダーシップ行動論
リーダーを作り上げるための行動があるというのを前提にしている理論で、問題点も指摘されましたが、今なおリーダーシップ理論の基礎となっている考え方です。
1960年代のリーダーシップ状況対応論
「すべての状況に対応する唯一絶対のリーダーシップは存在しない」
どんな人でも適切な状況に置かれれば、リーダーシップを発揮できると考えられました。
リーダーシップの能力が開発できることが徐々に明らかにされていきます。
1970年代の変革的リーダーシップ理論
これはアメリカ経済の長期低迷などにより急激な経営環境の変化があったことがきっかけ。既存の常識にとらわれることなく、時代の変化に応じた改革を先導していくリーダーが求められて生まれた理論です。
代表的な理論:変革的リーダーシップ理論
組織をより良くするために変革を成し遂げる「リーダーシップ」と、複雑な環境にうまく対処して既存システムの運営を続ける「マネジメント」とは大きく違うと主張しており、変革の時代に必要なのは「リーダーシップ」である。
J.Pコッタ―(ハーバード経営大学院)
今なお、激動の時代である日本には、この変革的リーダーシップ理論(コンセプト論)が適合していると考えられています。
インターネットやSNSなどの急激な普及により、ネットワークと企業経営を切り離して考えられなくなった今、リーダーシップもまた変革の時です。
以前のようなトップダウン型・カリスマ型はもう古いといえるでしょう。
2-2. 誤解されがちなリーダーシップ
リーダーシップは指示・命令することだという誤解
リーダーシップと聞くと、日本人は部下などに指示・命令をする支配的なリーダー像を想い浮かべる人が多いようですが、それは真のリーダーシップではありません。
リーダーシップの定義は「最大限のパフォーマンスをあげて目的達成できるように導ける能力」です。
「俺についてこい」と言わんばかりに背中で引っ張っていくようなカリスマ的・支配的なリーダーシップは時として機能しますが、激動の変化を続ける現代では不変的ではないでしょう。
1人のリーダーの決定に従うだけの組織では、変化に適応できなくなってしまいます。
リーダーシップを発揮するのは組織に1人でいいという誤解
リーダーシップ=最大限のパフォーマンスをあげて目的達成できるように導ける能力という定義を前提に考えると、リーダーシップは役職者だけのものではありません。
たとえば「成果を出すための戦略立案などはリーダー(役職者)に任せておけばいいや」と考えるスタッフばかりの企業は最大限の成果を出せません。
全員が「最大限の成果を出すため、目的達成のためには何をすべきか?」を考え行動する、つまり全員がリーダーシップを持つことが成果を出す近道です。
北海道の菓子メーカー『六花亭』の成功事例
生キャラメルなどで一世を風靡した『花畑牧場』の台頭で売上が低迷した時期、ある社員から「通販をしたらどうか?」という提案があり、会社として素直に意見をとりいれた結果、功を奏して『六花亭』は売上を取り戻しました。
これも社員が「私たちはお菓子を作っているのではなく、日本全国に幸せを届けている」という目的意識を持って、自ら考え行動するというリーダーシップを発揮した結果といえます。
リーダーシップとは他人を管理する能力だという誤解
日本では部下の評価や品質の管理といった管理能力を重視する傾向にあり、リーダーシップ=管理能力という誤解をしている人が少なくありません。
しかし、管理はマネジメントであり、リーダーシップではありません。
現状維持、つまり既存のシステムを運営していくのがマネジメント(管理)であり、成果を出すためや目的を達成するために変革を行うことがリーダーシップです。
2-3. 現代で本当に必要なリーダーシップ
近年注目されているリーダーシップを取るための考え方が「サーバントリーダーシップ」です。
メンバーの力を引き出し、その活躍を支援するリーダーシップのことを言います。
自らの権力を高めることや競争を勝ち抜くことを目指す支配型のリーダーシップとは異なり、大義あるミッションやビジョンのために周りへ奉仕する考え方です。
指示・命令だけで人を動かそうとするのではなく、メンバーにビジョンや全体像を共有し、メンバーの話に耳を傾け、メンバーがミッション・ビジョンの実現のために努力できるように動機づけも行います。
個々人の能力が最大限に発揮できるように環境を整えることも欠かしません。
支配型はミスを厳しく叱責しますが、サーバントリーダーはミスの原因とリーダー自身の責任を明確にすることで失敗から学ぶ環境を作ろうとします。
メンバーが主役という考え方で動くからこそ、メンバーもリーダーを信頼し「ついていきたい」と感じるようになります。
そして熱心に取り組むからこそ、成果を出すためにはどうするかを自分で考え行動するようになり、メンバーにもリーダーシップが生まれていきます。
そうした好循環の組織が業績を伸ばしています。
時代の流れとリーダーシップのあり方
経済が成長を続けていた70年代・80年代の日本では、どうすれば成果があがるのかがわかりやすく、リーダーがやり方を示し指示・命令していれば、部下の頑張りで自然と成果は出ました。
しかし、今のような成熟したビジネス環境では創意工夫が絶対不可欠のため、リーダー1人が絶対君主となるやり方では成果が出ません。
現場にいるメンバーの話を聞き、メンバーの力を活用しながら施策を打ち出し、一人ひとりが主体的に動けるようにメンバーを動機付け、メンバーが活躍しやすい環境を整備するというリーダーシップが必要です。
3.リーダーシップは先天的なものではない
「リーダーシップは才能や資質によるもので自分にリーダーシップはない」と考えている方もいるかもしれませんが、それは誤認識です。
リーダーシップとは人を引きつけることではない。そのようなものは煽動的資質にすぎない。仲間をつくり、人に影響を与えることでもない。そのようなものはセールスマンシップにすぎない。
ピーター・ドラッガー(世界的経済学者)
現在では欧米の企業研修やビジネススクールでは「リーダーシップ」という授業をカリキュラムに取り入れるのが当たり前となっています。
さまざまな研究の結果、すべてのリーダーに共通する優れた特性(知能・性格・体格・外見など)は存在しないことがわかったからです。
近年は行動アプローチが主流で「どう行動すればリーダーシップを発揮できるのか」という研究がメインとなっています。
つまりリーダーシップを発揮している人と似たような行動をすればリーダーシップは身につけられるということです。
スティーブ・ジョブズも後天的にリーダーシップを身につけた。
もともと彼は人づきあいが苦手でした。
知能が高いゆえに飛び級をしていたこともあり、学生時代は孤立していました。
青年期になってもそれは変わらず、集団の中では目立たない存在だったといいます。
そしてこの頃、ジョブズは運命的な出会いを果たしました。それがカナダ鉱山会社の創業者であるロバート・フリードランド。
輝くようなオーラを持つ彼をジョブズは数年間「師」と仰ぎ、人心掌握術を身につけます。当時、彼は視線と沈黙で他人を従える術をマスターしたと語っていますが、それはフリードランドからの教えだそうです。
このようないくつかの奇跡的な出会いにより、ジョブズは人の心を掴むリーダーシップを身につけていきました。
リーダーシップとは生まれもったカリスマ性や賢さとは無縁と断言し、一貫性に支えられるものです。
揺るがない信念とそれに伴う言動にフォロワーが生まれ、ひとつのムーブメントとなった時にリーダーシップは育ちます。
4.リーダーシップの身につけ方
リーダーシップを身につけるには、まず一朝一夕では身につかないという覚悟をしましょう。
また、リーダーとして何かしらの成果が得られたとしても、そこでリーダーシップの“修練”は終わりではありません。
継続してリーダーシップを身につけるための努力を続けなければ、たちまち地位や特権にしがみつくリーダーになってしまいます。
リーダーシップを身につけ、そしてそのスキルを保持できるように努力し続けていきましょう。
ではリーダーシップを身につけるための4ステップをご紹介していきます。ぜひ実践してください。
4-1.明確な価値観とビジョンを持つ
多くの人が「ついていきたい」と思うリーダーには、必ず「何を重視するのか」という価値観と「何を実現させたいか」というビジョンがあります。
その明確かつ一貫性のある価値観とビジョンに共感してこそ、人の心は動きます。
自分が心から大切にしたい価値観と実現したいと切望できるビジョンを持てば、自然と言動が変わります。そしてその言動に共感したフォロワーが生まれます。
経営の神様:松下幸之助の価値観とビジョン
松下幸之助は「世の中の貧困を根絶させることに貢献する人でありたい」というビジョンを掲げ、その実現のために「よいものを安く提供する」という企業目標を設けました。
松下幸之助はそのビジョン・夢を社員に語ることで多くの社員に感動を与え、その実現を社員みんなの夢にしていきました。
あなたがリーダーシップを発揮したいと思っている組織(企業やサークルなど)を“どうしたいのか”と考えてください。
ビジョンを描く上でのポイントは、「今抱えている課題の解決」といった目の前ことではなく、実現したことを想像したらワクワクできることです。
また組織を運営する上で“周囲の人間にやってほしくないこと”を考えてみましょう。
そこにあなたが大切にしている価値観が隠れています。
リーダーの禁止思考
もし「どうしたら人がついてくるか」「どうしたら自分の思う通りに人を動かせるか」と考えているのであれば、その思考は絶対にやめましょう。
真のリーダーシップを発揮できなくなってしまいます。
4-2. リーダーシップの本を読む
リーダーシップ関連本を最低でも10冊は読みましょう。
どういったリーダーシップ理論があり、どんな成功事例があり、どんな人物が優れたリーダーとして評価されているのかを知ってください。
本は以下3種の観点から満遍なく選びます。
学者が書いた本
経営者が書いた本
第三者が経営者を評価している本
どれかひとつに偏ってしまっては知識も視点も偏ってしまうためNGです。
また事例に関しては、前のステップで考えた価値観やビジョンと照らし合わせながら読むと理解が深まります。
「自分の場合はどうだろう?」と考えて読むことがトレーニングになります。
4-3. 憧れのリーダーと自分との差は何かを考える
まず目標のリーダーを設定します。
「話し方はこの人、人への接し方はこの人、信念の貫き方はこの人」といった具合にカテゴリーごとに“憧れの人”を定めても構いません。
目標となる人を決めたら、その人のリーダーとしての特徴を思いつく限り書き出してみてください。
部下の声を真摯に聞いている
共感力が高い
誰に対しても平等
軸が常にぶれない
決断力がある
信念がかっこいい
感情の浮き沈みがない
仲間思い
謙虚
話し方がうまい
すぐに人と打ち解ける など
具体的なものから抽象的なものまでどんどん書いてみましょう。
その後は、その憧れのリーダーとあなたの差を可視化していきます。
まず表を作ります。書き出した特徴を縦にどんどん羅列してください。そしてその項目ひとつひとつに対して、自分がどれくらい当てはまるかを評価していきましょう。
A 当てはまる
B どちらともいえない
C あてはまらない など
次はその表を周囲の人にも渡して、同じように自分を評価してもらいます。
主観的にも客観的にも、理想と現実のギャップが見えてきましたね。
4-4.行動プランをたてる
理想と現実の差がわかったところで、それを埋めるための行動プランをたてていきましょう。
たとえば、
部下の声を聞いていないこと → 毎朝5分間ひとりひとり個別に話を聞く時間を作る
また謙虚でない → どんな小さなことでも周囲の人に感謝の言葉を伝える
こうした行動プランが習慣化することで、あなたのリーダーシップは高められていきます。
ポイントは3ヶ月〜半年おきに達成度を振り返ることです。その方法は、先ほど作った表でまた周囲の人に評価してもらいます。
成長が「見える化」することでモチベーションアップにもつながりますし、その変わろうとしている姿勢を周りも認めてくれますから一石二鳥と言えます。
5.リーダーシップを発揮する人が意識すること
ビジョンの実現を諦めない心
最も大切なのは、ビジョンの実現を絶対にあきらめない心を持つことです。
大きなビジョンであればあるほど実現は難しく「夢物語を語るな」と白い目を向ける人もいるでしょうし、当然失敗することもあります。
それでも尚、心が折れることなく、自分の道を信じ続けている人にこそリーダーシップは生まれます。
常に誠実である姿勢
善なるものをいつも持とうとしなさい。
稲盛和夫
常に誠実であるという意識を持つこともとても大切です。
ウソをついたり、人を騙したりする人に誰もついていきたくはありません。また「自分が得をしたい」「自分が儲けたい」と自分本位に考える人は信用されません。
みんなの手本であろうという意識
リーダーはみんなの「手本」であり、リーダーシップのある人は組織の中の誰よりも考え誰よりも動きます。
リーダーが身を持って「手本」となれば、周囲はそれをマネして成長します。
6.おすすめの本
『リーダーになる』 ウォレン・ベニス
レーガンなど4名の米大統領の顧問や国際的な大企業のアドバイザーといった多彩な活躍をしたリーダーシップ研究の第一人者の本。
この本の中には「リーダーシップの素地は誰の中にでもある」という一文があります。この考えをもとに、リーダーになるための考え方や行動が書かれているベストセラー本です。
『最強の「リーダーシップ理論」集中講義』 小野善生
コッタ―をはじめとした世界のリーダーシップ研究の大家が説くリーダーシップ理論をわかりやすく説明している名著です。
一つひとつを深く知ることはできませんが、概要を把握したいという方のための入門書としてはピッタリ。
また具体例と現代的な言い回しで書かれているため、非常に読みやすい本でもあります。
『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』 ジム・コリンズ
超一流企業に勝るほどの業績を上げた、ごく普通の企業11社を取り上げたベストセラー本。
「飛躍を導いた経営者は、派手さやカリスマ性とは縁遠い地味なしかも謙虚な人物だった」といった一文からもわかるように11社のリーダーシップに焦点を当てた記述も多く、リーダーシップを学ぶ上で必読の1冊です。
『リーダーになる人に知っておいてほしいこと』 松下幸之助
パナソニック(旧松下電器)グループ創業者であり経営の神様と謳われた著者が自身の経営塾(松下政経塾)で語った発言の中から48の名言をまとめた本。
リーダーという観点だけでなく人生もより豊かにできるような名言が満載。123ページで構成されているため、読みやすさも一級品です。
『稲盛和夫の経営問答 従業員をやる気にさせる7つのカギ』 稲盛和夫
リーダーシップを発揮する方法を具体的に説いた名著です。
「経営」「従業員」という視点で書かれていますが、リーダーシップを身につけたいと考える方全員に役立つ本といえます。
リーダーとして数々の実績を残した著者だからこそ、すべてに説得力があります。
7.まとめ
ここまでリーダーシップの身につけ方について詳しくご紹介してきましたが、リーダーシップは後天的なものだと信じることができなければ前に進めません。
成功を掴んだリーダーは皆、リーダーシップは学習により身につくものであることを知っています。
そして最善のリーダーは、リーダーシップを学び研究し続けなければならないことを知っています。
ぜひ、リーダーシップは身につけられるものだと心から信じ、今回ご紹介した方法を実践してみてください。
決して諦めることなくやり続ければ、あなたにフォロワーが生まれ、あなたの描くビジョンは実現できるはずです。
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