売れるセールスレター
売れるセールスレター
通常の5倍10倍の売上をあげるセールスレターを書くと言うと、コピーライターや、ものすごい文才の持ち主でないと到底無理だとお思いの方も多いかもれれません。
しかし、この答えは「NO」です。
セールスレターは、いわゆる文章についてはまったくの素人でも独学でその書き方を学ぶことができます。
説得力のある見事なセールスレターが書ける人たちは、パソコンの前に座るだけで文章がスラスラと流れるように出てくると思うかもしれませんが、ほとんどの人はそうではありません。
むしろセールスレターのプロであっても、入念な準備を徹底的に行なっています。
テクニックは、そうして積み上げた成功体験を経て後からついてくるもの。
本記事では、セールスレターを書く上で必要な「入念な準備」と「テクニック」について紹介していきます。
これらをきちんと押さえれば、効果のあるセールスレターが必ず作れるようになるでしょう。
「書く」という行為に決して怖じけたりしないでください。
必要な心構えはただ一つ、「書く」のではなく「売る」という目的を考えること。
そしてライティングは、書けば書くほど簡単になってくるということを覚えておいてください。
とにかく実践あるのみ。それでは早速、セールスレターを書く上で知っておくべきことを紐解いていきましょう。
1. 消費者心理から見る、売れるセールスレターの共通点3つ
売れるセールスレターの特徴を一言で言うと「顧客を『しっかり』理解すること」、これに尽きると思います。
顧客とは、サイトユーザーだったり、読者だったり、サービス会員だったり、取引先だったりとさまざまですが、まとめると「(商品・サービスを)売り込みたい相手」のことです。
このようにお伝えすると
「顧客? 知ってるよ。F1層で平均年収は350万円。ヨガや料理教室に通う程度の時間的・金銭的余裕はあって、購読誌は…」
といったいわゆる「デモグラフィック属性」が浮かぶ人もいるかもしれません。
もちろんそれ自体も大切なのですが、ここで言う「顧客を理解すること」というのは、
普段、何を考えていて
どういった不満を持っていて
このセールスレターを読むのはどんな時に
どんなシーンで…
といった「感触」のようなものを持っておくこと、ということです。
顧客とは統計学上のデータではなく、あくまでも歩き回ったり話をしたりする「生身の人間」です。
その前提のもと、徹底的に分析し、理解し、関わりを持とうとしてください。
それが消費者心理を押さえたセールスレターにつながります。
この章では、売れるセールスレターの共通点を3つご紹介します。
「生身の人間」の心理を衝くポイントとは何なのか。
一緒に学んでいきましょう。
ポイント1:顧客にとって一番重要なことが書かれている
もし仮に、あなたが独身・ひとり暮らしだったとして。
たとえば家電量販店で、店員から聞いてもいない商品説明を延々とされた後
「お子様のいるご家庭では大変便利かと思います」
と言われたらどう思うでしょうか。
対面で相手の立場や状況を窺い知ることができないセールスレターでは、こうした地雷を踏まないことがもっとも肝要です。
「――で、それが私に一体何の関係が?」
と思わせたら負け。読み手に関わりがあることというのは大前提として、その上で一番重要なことは何なのかをまず理解しましょう。
そしてそれをセールスレターの中に書くようにしましょう。
ポイント2:商品・サービスの特徴とメリットがしっかり伝わってくる
売り込む相手の立場に立つことの重要性を理解できたら、次は売り込む商品やサービスのこともしっかり理解しておかなければなりません。
そのために有効なのは、何と言ってもやはり「実際に自分で使ってみること」が一番ではないでしょうか。
まずその商品を手に入れて、顧客と同じように使ったりいじったりしてみてください。
人前でその商品の説明をしてみるのも良いかもしれません。
サービスであれば、そのサービスを自分で利用してみましょう。
競合他社のサービスを利用している人が居れば話を聞きに行き、自社のサービスにない点、あるいは優位点を知る機会とするのも良いでしょう。
他におすすめしたいのは、商品・サービスの「特徴」と「メリット」をリスト化することです。
やり方はこうです。付箋を用意し、一枚に一項目ずつ書いていき全部書き出したらシャッフル。
重要度に応じて分類していきます。
ここで重要なのは「特徴」と「メリット」を分けて考えること。
こうした作業を行なう際、得てしてその商品やサービスの特徴ばかりを挙げてしまいがちですが、商品やサービスそのものが提供してくれる価値にこそぜひ着目してください。
ポイント3:不利な点、欠点を包み隠さず教えてくれる
どんな商品やサービスにも、イマイチなところは必ずあります。
「競合商品と比較して劣っているところ」
を気に留めながらも、日々、自社商品のセールスに励んでいる人も少なくはないでしょう。
そうしたいわゆる“不利な点”も、認めて正直に言ってしまえばOK。
そんなセールスレターを読んだ人はたいてい「信頼できる」と評価してくれるはずです。
たとえばこんな具合。
小さな山奥のペンションが、宿泊予約サイト会員に送ったセールスレターのイメージです。
当温泉地にお越しになる予定のあなたが、もし、大勢の仲居による丁寧なお出迎えや客室案内をお求めなのであれば、当ペンションはそのご期待には沿えません。
ですが、もしお望みが「実家のようなくつろぎ感」なのであれば、割と近い雰囲気が味わえることと思います。当ペンションは夫婦2人で経営しておりますので、常に片方は料理や館内の清掃など何かしらの作業をしています。そのため、もしかしたらご来館時のお出迎えや客室案内などは充分にできないかもしれません。ですがその分、気兼ねなくのんびりしていただけますし、ご到着後すぐにでも磨き立てのお風呂で旅の疲れを癒してもらうこともできます。
大手旅館のような豪華会席コースはありませんが、熱々の手料理をお代わり自由でたくさんご用意しています。お食事時間も決めておりませんので、散策や入浴をひとしきり楽しまれた後、気が向いた時にお召し上がりください。
このペンションのオーナーは、競争上の不利な点を逆手にとり、チャーミングささえ出しつつ売り込みに成功していると言えるのではないでしょうか。
2. 売れるセールスレターの構成
消費者心理の重要ポイントを把握したら、いよいよセールスレターの作成に移ります。
まず知っておきたいのは、売れるセールスレターの構成について。
これには諸説ありますが、大きく分けるとおおむね以下のような3部構成となります。
ヘッドコピー(導入)
ボディコピー(本文)
クロージングコピー(締め)
この章では、それぞれの構成要素ごとに書き方と注意点を挙げていきます。
売れるセールスレターの「ヘッドコピー」とは
ヘッドコピーとは、セールスレター冒頭、「導入部分」に入る文章です。
いわば「ツカミ」の部分ですので、読み飛ばされてしまわないよう最も力を入れる必要があります。
読み手が普段、何を考えていて、どういった不満を持っていて、このセールスレターを読むのはどんな時、どんなシーンで…と想像力を働かせて書きましょう。
オードソックスな手法としては
「○○し続けると、いつか××になります。そうなる前に…」
といった、問題提起により不安を煽り、ボディコピー以降でその解決策を提示することを予想させる文章です。
売れるセールスレターの「ボディコピー」とは
ボディコピーとは「本文」であり、さらに細かく分類すると以下の要素が含まれます。
商品やサービスの特徴・メリット
この商品・サービスを使うことで得られる利点、顧客に提供できる価値を提示します。
どのように不満が解消できるのか、どんなうれしい状況が訪れるのかを、読み手ができる限りイメージしやすいよう工夫して伝えましょう。
「数字」を使って表現するとより効果があります。
実績
この商品・サービスがこれまでに何個(何件)ほど売れて(成約して)いるのか、また、すでに導入している会社の社名を(事前に許可を取った上で)出すことで信用度を高めることもできます。
社名の場合は、それが有名・優良企業であればあるほど効果が上がるでしょう。
また、購入者の声(クチコミ)や推薦文を載せるという手法もあります。
「私がこれから行なおうとしている判断(=購入)は間違いなさそうだ」
という“ダメ押し”になります。
保証
「全額返金保証」など、顧客の不安な気持ちを取り除くために使います。これはボディコピーの最後あたりに載せてください。
売れるセールスレターの「クロージングコピー」とは
クロージングコピーとは、いわばセールスレターの締めくくり。ここまで読んでまだ迷っている顧客の背中をポンと押すために書きます。また手紙の最後にある「P.S.(追伸)」の要素も含まれるため、気を抜かず書き上げましょう。
クロージングコピーを細かく分類すると以下の通りになります。
価格
価格および価格の妥当性が分からないものを消費者は買う気になれません。
価格で大切なのは、第一に「お得感」です。
お得感を感じると購入への抵抗も少なくなるため、クロージングコピー以前、ボディコピーの部分で商品・サービスが提供する価値をしっかりと伝えておくことが大切です。また「今だけ特別に○○円にします」といった「特典」をここで伝えることにより、お得感をグッと高めることもできます。
具体的な購入方法
「このサービスがもたらす利点に非常に興味がある」
↓
「実際、多くの人が購入して満足しているようだ」
↓
「予算的にも問題ナシ」
↓
こうしてようやく、さあ、買うぞ!と、顧客が決めたところで、具体的な購入方法が書かれていなければ、せっかくの努力が水の泡です。
忙しい顧客は、わざわざ購入方法を自分で調べるなんてことはしてくれません。
最後のツメの部分では、売り込みたい商品・サービスがどうすれば手に入るのかを、確実にそして極めてわかりやすく書く必要があります。
3.今すぐ使えるテクニックの例文
セールスレターの構成について理解を深めたら、いよいよ「書き方」というものについて深堀りしていきましょう。
この章では、具体的な文章テクニックを紹介していきます。
今すぐ使える例文つきですので、早速取り入れてみてください。
ヘッドコピー(導入)に使えるテクニック&例文
セールスレターの効果を左右すると言っても過言ではないくらい、重要なヘッドコピー。
導入部分で読み手の興味・関心を惹きつけなければなりません。
そこで、読み飛ばされないような文例をご用意しました。
あなたも○○○を手に入れたくありませんか?
○○○には、相手が渇望しているであろう対象物の象徴的な名詞が入ります。
たとえば、ダイエット関連であれば、「痩せたボディ」といった直接的な表現ではなくこんな具合です。
<例文>
あなたもマリリン・モンローと同じ3サイズを手に入れたくありませんか?
「あれ、キレイになった?」て、1日に何回も言われる…そんなささやかな優越感を味わってみませんか?
○○してくだされば、○○します。
バーター(取引)提示のように見せかけて実は、前半の○○は読み手にとってハードルの低い条件が入るのがミソ。「なんだそんな簡単なこと(ならば、買おうかな)」と思わせるテクニックです。
<例文>
1日20分だけ、貴重な時間をください。このCDを聞き流すだけで、英語が口をついて出てくるようになります。
次の質問3つに答えるだけで、あなたの資産運用に落とし穴がないか診断します。
○○する○○通りの方法
人間は、手間と時間のかからない簡単なことが大好きです。
本来、あちこちに分散しているはずの欲しい情報が予め集約されているならば、読んであげても良いかという気分になるでしょう。その心理を利用したテクニックです。
<例文>
新しいユーザーがあなたのサイトを訪れない3通りの理由。
今付き合っている恋人と年内にゴールインする必勝テク10選。
ボディコピー(本文)に使えるテクニック&例文
第2章でも述べた通り、ボディコピーは商品・サービスの利点や販売実績など、顧客に売り込むための要素をすべて盛り込む部分です。
売り込みの姿勢が全面に出過ぎてしまうのはNG。
胡散臭くなったり、鬱陶しいと思われてしまっては効果どころか顧客は離れていきます。
商品・サービスの価値をしっかりアピールしつつも、嫌われない文章テクニックを伝授いたします。
数値を使う
商品やサービスを使うことで得られるメリットを、数字を使って説明すると効果的です。
また、ここでも「簡単・短時間・確実」は鉄板。
たとえば「短時間で貴社のコストを削減します」言われるよりも「30日間で貴社のコストを45%削減します」と言われたほうが具体的で「おお、それはすごい」と思いますよね。
その他の例としては、以下のような例文が挙げられます。
<例文>
1日1回、このアイクリームを使うだけで、2ヶ月後には5歳若返ったと言われるでしょう。
購入者全員に対しアンケートを行なった結果、98%の人が満足と答えました。
優位に立つ
もしかしたら、あなたも思い当たるのではないでしょうか。
商談がうまくまとまらないのは、こちらが何としてでも成立させたいと思っていることが多いもの。
その焦りを相手が察知し、不安になって逃げてしまうのでしょう。
反対に、こちら側が余裕で構えている場合はあっけなく決まります。このいわゆる「優位に立つ」という手法はセールスレターでも通用します。
<例文>
SS席は今日から10日間のみの特別会員さま限定受付です。満席になった時点で販売終了となります。なおSS席は来月からの一般販売期間では受付予定はありません。
自尊心をくすぐる
読み手の自負心やプライドをくすぐる方法です。
「なんか良さそうな商品だな」→「それに過去に購入している人々のこの顔ぶれを見る限り、私の判断は間違いなさそうだ」
といった「もうひと押し」にも有効です。
<例文>
この時計の価値を理解していただけるのはごくわずかな方のみです。これまでの購入実績データを拝見し、購入総額が上位のお客様から入念に選ばせていただいた方のみに本メールをお送りしております。
クロージングコピー(締め)に使えるテクニック&例文
いよいよセールスレターの締めくくりとなるクロージングコピーのテクニックです。
最後のプッシュができるような例文をご紹介します。
ROIで訴える
ROI(Return On Investment)とは、投資対効果。この商品を買うことで省ける手間や得られるメリットを考えれば、購入費用はタダも同然…と説明することでセールスレターの効果の最大化を目指します。
なお、このROIが商品やサービスの大きな価値とも言える場合は、ボディコピー(本文)部分で訴えるのも一つの手です。
<例文>
ひと月1万円という価格を支払っていただいたこのダイエットプログラムが、たとえ半月しか続かなくとも、これまでの実績から、あなたの体重は15kgは落ちていることをお約束します。
4.セールスレターを極めて売上を最大にしたい方へ
セールスレターの
出し方
出すタイミング
内容
クロージング方法
これらをもっと手早く、さらに詳しく知りたいという方は、こちらで私(著者)が実際にやってきた経験を元にしたノウハウを提供していますので、受け取ってください。
ちなみに、私はこの方法を元に、一人で月1300万円稼ぎましたし、私のクライアントさんたちは数億?数十億円の売上を作っています。
5.おすすめの本
セールスレターの書き方について参考になる書籍をご紹介します。
究極のセールスレター|著作・ダン・S・ケネディ
アメリカのダイレクト・マーケティング界の「グル」と呼ばれ、世界的に有名なマーケッター、ダン・S・ケネディ。
彼のこの著書はセールスレターの定番書として最も多くの人に読み継がれている書籍の一つです。
この本の良いところは、何と言ってもわかりやすさ。
冒頭にも書かれている
「プロのコピーライターでなくともセールスレターを書けるようになる」
という宣言通り、売上を上げるという効果を出すためのセールレターの書き方が、誰にでも理解できるよう順を追って紹介されています。
また、著者本人が実際に書き、成功を収めたセールスレターの事例も随所に挿入されています。
貴重な資料媒体としても入手して損のない一冊です。
全米No.1のセールス・ライターが教える 10倍売る人の文章術|著作・ジョセフ・シュガーマン
ダイレクトメール業界の神様との呼び声も高い、シュガーマン氏の代表作。
「書き手」になった途端にわからなくなる「読み手の気持ち」をズバズバ教えてくれるため、モノを売り込むためには何を・どのように書けば良いかが非常に明確。
小手先のテクニックに終わらない、セールスライティングを学ぶ上で最も重要な「消費者心理を押さえたスキル」が身につく名著です。
6.まとめ
この記事ではセールスレターの書き方を一通り紹介してきましたが、その多くが
「読み手のことを考えよう」という話に集約されていることにあなたはお気づきでしょうか。
そうです、商品やサービスを売り込む上で注力すべきは、美しい文章やユニークな言い回しが上達することではなく
「顧客が求めているものをわかりやすく伝えること」に尽きます。
ライティングスキルは書く本数を重ねていけば自ずと鍛えられていきますが、それだけでは、ただの「レター」は書けても「売れるセールスレター」には近づけません。
売り込む相手と売り込みたい商品・サービスを徹底的に理解・分析するという準備なくして、効果的なセールスレターは生まれません。
結局のところ、営業・販売に必要なものは、対面であろうとレター上であろうと基本的に同じということ。
たとえ今は芳しい成績をあげられていなくとも、自分の顧客と商品・サービスに向き合うことができる方であれば、絶対に腕の良いセールスレター・ライターになれる可能性を秘めています。ぜひ頑張ってください。
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